12RIVEN: グッドエンド「Integral」終了後の感想
12RIVENグッドエンド「Integral」終了しました。
私はおべんちゃらとか大嫌いな人間なので正直に評価します。
シリーズ最低の出来と思います。
いや、そこそこ面白いんですよ?
それでも求めるレベルとは
かけ離れていた。
というのが、嘘偽りの無い評価になります。
(1)音楽
音楽は阿保氏のファンならば良いのでしょうが、私は氏の音楽が合わないのかどうも好きになれません。後ろで鳴っていたな・・・というだけ。
(2)グラフィック
CGは塗りが最低。クレヨンで塗り絵でもしたの?という程の粗さ。Remember11レベルのCGを期待していただけに残念。これは制作費が少ない中で削った物とは思いますが・・・正直残念。
立ち絵ですが・・・両絵師とも安定していなすぎ。良い立ち絵も幾つかあるのに(真琴は最高です)、デッサン狂った立ち絵も多すぎ。
(3)システム
システムは唯一の評価すべきところ。履歴から自由にセンテンス単位で跳べる機能は本当に使い勝手が良かった。ただ自動既読スキップが無いのはいただけない。スタートボタンが自動未読スキップというのが無駄。
(4)シナリオ
さてシナリオの話に入ります。
ここからはネタバレなしには語れませんね。
全て白文字で記します。Ever17のネタバレもあります注意!!
(4-1) 入れ替わりギミックについて
今回はギミック、仕掛けがアンフェアです。
Ever17では主人公の主観でシナリオ展開し、主人公のグラフィックが表示されないエロゲ・ギャルゲの文法を逆手にとり、衝撃の入れ替えギミックが提示されました。メタ視点でゲームをプレイするプレイヤーの盲点を突いた、まさにゲームでしか味わえない秀逸なギミックだったと思います。
今回、12RIVENが仕掛けたギミックは、立ち絵が表示されるものの絵師が異なるので、同一人物の立ち絵のようで実は別人物という入れ替えギミックです。Ever17で仕掛けたギミックの裏をついた手法なのですが・・・ちょっとアンフェア過ぎやしませんか?
同時に起きる、オメガと錬丸の入れ替えも同様。オメガ(錬丸)の顔変わりすぎ。
遊々と観覧車にのる際に話す、色の認識についての他我問題のトピックで、黄色の少女として印象づけられたミュウと、青の少女として印象づけられたチサトの、入れ替わりを暗に示唆しているのかもしれませんけれど、それでもねぇ?
(4-2) A世界と現世界というギミックについて
毎回、とんでもないギミックを作ってくるけど、識閾下の世界と、自我の世界を文字通り、パラレルワールド的に語ってしまう、その物凄いトンでもさにはついていけなかった。
とくにA世界の行動が、現世界にフィードバックされるという決まりごとに無理がありすぎる。
この2世界間の特殊法則というギミックが複雑すぎて、その点だけが強調されてしまっている。ギミックの面白さも大切だが、それは奥深い背景を持った存在感あるキャラクタが居てこそ活きるもの。
今回はキャラクタの背景描写がおざなりで軽視されている。だからこそ製作者が押し付けた強引な法則の上で、記号的キャラクタが上滑りしているだけのピエロな作品に感じる。
(4-3) メタギミックの功罪について
Ever17のメタギミックの秀逸さが、打越氏のシナリオライタとしての枠を狭めている。
彼に求める期待は作品を負う毎に高くなる。考えもつかぬような衝撃を再度与えてくれるものと期待する。
しかし彼も人の子。そんな衝撃を毎回生み出す事はできないのだろう。無理してプレイヤーの死角を突こうと努力しているが、その行為が涙ぐましく思えるほどだ。
これから先、彼の作品がどのように変化していくのかを見守るのは楽しみであるけれど・・・今回の作品で彼が立たされた袋小路が垣間見えた気がする。
(5) 総論
私にとって打越氏のシナリオは、子供のときに楽しみにしていた寿司やステーキのようなものなのかもしれない。大人になった今では、食べ飽きてしまい感動も薄れて麻痺してしまった。
それよりも、炊きたての新米の美味しさや、白味噌・赤味噌を絶妙な割合でブレンドし、特上のカツオだしを良く利かせた、芳醇な味噌汁の方が贅沢と感じるようになった。
12RIVENに面白さを感じなかった所以は、そんな私個人の問題であるかもしれない。
最終的に一番好きなキャラは真琴。次点はマイナ。
鳴海が次ぎで、冥と続くかな。ミュウはうざいだけ。
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