« DTM MAGAZINE 増刊CV01 初音ミク2008年01月号 | トップページ | 初音ミク「ミクランカー」 »

2007/12/22

三雲岳斗 「少女ノイズ」 感想

先日購入した三雲氏の「少女ノイズ」読了です。

同一登場人物が繰り広げる短編推理小説の寄せ集めなので、どうも印象が薄いですね。
一遍ごとに時系列が進み、スカとメイの仲は進展するのですが・・・やはり印象は薄いです。

ちなみに補足すると・・・
スカってのが塾講のバイトやっている我らが主人公。一言でいうスカなやつです。
メイ(冥)というのが我らがヒロインで、わたしが名づけたニックネームはヘッドホン太公望。
はい、補足する気全くなしですね。

印象が薄い一番の原因は、トリックが意外と普通なこと。
氏の推理小説の楽しみ方は、科学系トンデモ系トリックを「ありえねー」と思いつつも目をつぶるのが作法と思っていました。

それこそ「M.G.H」「海底密室」のトリックの衝撃といったら・・・開いた口が2時間もふさがらないほどでした。
年に100冊もの本を読むビブリオマニアな私にとって、推理小説のトリックなぞ、一瞬頭を通り過ぎる芳香剤の香りみたいなもんです。
それがね、こびりついて取れないほどなんですよ。
 
そんな強烈な印象を抱くトンデモトリックがありません。
とはいえ最後の短編「静かな密室」のトリックは、普通の推理小説の中では、かなり異質な感はしますけどね。

強いていうなら森博嗣のようなシンプルさを目指した感を受けました。
あまり成功していないように思えます。

といいつつも、どの短編もそこそこ面白いです。

やる気なさげなヒロイン・冥(メイ)は、一見、安楽椅子系探偵物の主人公の如く
現場に赴く事無く犯人をズバズバいいあてるイメージを表紙から抱きました。

帯には

「それは嘘ね」
「ミステリアスな彼女の美しく冷徹な論理(ロジック)」

とか書かれているし。

実際に読んでみると・・・
たしかに安楽椅子探偵で、論理で犯人を言い当てるのだけど・・・
安楽椅子から立ち上がり、犯人を狩り出すバイタリティにあふれてる。
そんな印象と行動のギャップが、ヒロインの捻じれた心を映し出す。

 

この小説はミステリを楽しむというよりも、
ヒロイン冥の心の揺れを楽しむものです。
表紙の彼女の横顔に惹かれたのなら、一読しても損はしないかと思います。

 

しかし雙羽塾って「i.d.」では進学塾の裏の顔として、
特殊能力を操るための教育をしてるんだよね・・・そんで、大災害で崩壊するんだよ。
そんな塾の関係者でもある冥って実は・・・






しずるさんと偏屈な死者たち (富士見ミステリー文庫) / 4829162147
2003/06
ASIN:4829162147
この商品の詳細を見る

しずるさんみたいのが本当の安楽椅子系っていうんだ・・・というと、反対意見が多そうな気がするけどね。
b

|

« DTM MAGAZINE 増刊CV01 初音ミク2008年01月号 | トップページ | 初音ミク「ミクランカー」 »

ライトノベル」カテゴリの記事

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/49030/17439589

この記事へのトラックバック一覧です: 三雲岳斗 「少女ノイズ」 感想:

« DTM MAGAZINE 増刊CV01 初音ミク2008年01月号 | トップページ | 初音ミク「ミクランカー」 »