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2005/07/25

あやかしびと レビュー

人と妖(あやかし)と人妖の百鬼夜行アドベンチャーゲーム「あやかしびと」完全クリアです。

Nitro+で活躍していた中央東口氏が原画というだけで衝動買いだったわけですが・・・「沙耶の唄」のような繊細な塗りではなかったのが残念。原画師の魅力を引き出す塗りを心がけて欲しいものです。

音楽は印象に残ったものは皆無。強いて言うなら最後の戦闘で流れるOP曲だけ。音楽よければもっと印象に残るシーンが増えただろうに・・・

戦闘シーンは及第点があげられるでしょう。妖(あやかし)の血が混じった人妖達の闘い、それぞれの起源となる妖の特性を受け継いだ技の数々。TypeMoonの「Fate/stay night」まではいかないものの、スピーディーで緊迫した戦闘シーンが表現できたのではないかと思います。特に最終決戦には驚かされました。刀子編・トーニャ編・薫編と、良くも悪くも突出した戦闘シーンはなく、おとなしく纏まっているなと感じていました。しかし、すず編の最終決戦はとんでもなかった。あえてプレイヤーにクリックさせずに文字と演出を自動で表示する手法と、BGMとして流れるロック調のOPテーマが相俟って、圧倒的な緊迫感を創り出す事ができたのではないかと思います。

最終決戦を体験しなければ「あやかしびと」をやった意味がない

とまで言えるでしょう。

シナリオも良かったです。特に日常シーンが光っていました。キャラクターの個性が活きていたと思います。とくに主人公を含めた生徒会メンバー総勢9名は特に際だっていました。学園編だけを延々と続けていても飽きがこないぐらい話が紡げたのではないでしょうか。

バレバレだけど新鮮な設定でもある特徴を持ち、牛鬼を祖とする剣客兄妹、一乃谷愁厳(しゅうげん)・刀子(とうこ)。

明快単純鈍感怪力エロ先輩、ダイダラボッチを祖とするチビ、上杉刑二郎。

マルチタスクシンキング、七人ミサキを祖とする眼鏡っ子、七海伊緒(ななみいお)。

糸を束ねた第三の手となる尻尾を持つ、キキーモラを祖とする罵詈雑言娘、トーニャ・アントーノヴナ・ニキーチナ。

心を和らぐ仄かな香りを息吹く、香天女を祖とする乳でか娘、姉川さくら。

死にやすいがすぐ生き返る、ぬっぺふほふを祖とする愛の狩人、愛野狩人(あいのかりと)。

強い心・心の疎通を願う、川赤子を祖とするヌイグルミ腹話術少女、新井美羽。

現存する最強の神妖、九尾の狐のくせに尾は一本、齢200年のロリータ、如月すず。

鉄と会話し力を借りる、人妖を殺す拳法を身につけた感涙鈍感つんつん頭、如月双七。

濃すぎなメンバーですな。他の主要キャラも、どれもこれも一癖あり楽しませてくれます。

大きく刀子編・トーニャ編・薫編・すず編の4編にわかれています。途中分岐すると話が殆どかぶらないのが良いですね。すず編は他3編を終わらせてからじゃないと楽しめない作りになっているようです。

刀子編では兄である愁厳が萌えます。兄様格好良すぎです。美味しいところは全て彼がもっていくので、主人公形無し。

トーニャ編では兎に角ほわほわトーニャが最強です。話としては一番こぢんまりとしていますが。

薫編では、双七君の過去が語られます。すず嫉妬狂い編とでも言ってよいかと。

そして主人公如月双七の正体などの数々の謎は、すず編で語られる事になります。

タイトルの意味もすず編最終決戦の途中にあかされるのですが、中々上手いタイトルつけたものだと感心しました。AVGは最後までプレイしないと、本当の価値は図れないと常々思っています。この作品も、すず編後半から、見せ場が連続して起こるようになっています。最後まで根気よくプレイしましょう。

プレイ中は平凡なゲームだと思っていましたが、完全クリアした今思い返すと、それなりに心に残る佳作であったと感じます。あと数段のブラッシュアップを図れば名作に為り得たでしょうね。

少なくとも制作会社propellerの次回作には期待が持てるなと感じています。

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